責任分界:どちらが何を負うのか
ストレスチェックは個人の健康情報を扱います。責任の境界は、契約の段階で文書にしておく必要があります。最低限おさえるべき4つの論点を示します。
実施者・実施事務従事者の責任は、ストレスチェックを提供する事業者が負います。システムを提供する側は実施者にはなりません。
登場する人と用語
- 実施者
- ストレスチェックの実施について責任を負う者。医師と保健師(条件なし)、および厚生労働大臣が定める研修を修了した歯科医師・看護師・精神保健福祉士・公認心理師の6職種。社会保険労務士はなれません。
- 実施事務従事者
- 実施者を補助し、受検の案内や名簿の管理などの事務を担う者。受検者が不利益を受けないよう、人事について権限を持つ人は担えません。
- 高ストレス者
- 調査票の結果から、ストレスが高い状態にあると判定された受検者。申出があれば医師による面接指導につなぎます。
- 面接指導
- 高ストレス者に対して医師が行う面接。ストレスチェックの後に続く医療的な対応です。
- 集団分析
- 部署などの単位で結果を集計したもの。個人を特定しない形で、職場環境の改善に使います。
- 調査票(80項目版・57項目版)
- 新職業性ストレス簡易調査票。WellMil は80項目版を既定とし、57項目版も選べます。
実施者・実施事務従事者の責任
ストレスチェックの制度では、結果を医学的に評価する「実施者」と、受検案内・名簿管理などの事務を担う「実施事務従事者」が定められています。実施者になれるのは、医師・保健師(条件なし)と、歯科医師・看護師・精神保健福祉士・公認心理師(厚生労働大臣が指定する研修の修了が条件)の6職種です。
これらの責任は、ストレスチェックを提供する事業者が負うのが原則です。システムを提供する側は実施者にはなりません。
データ保管・個人情報の責任
受検結果・名簿・面談記録は、すべて個人情報保護法の対象です。保管場所・暗号化・アクセス権限・保管期間(個人の結果も集団分析も5年の保管が推奨されています)の方針を、システムを提供する側と提供事業者の間で合意しておく必要があります。
万一の事故が起きたときの通知義務と、損害賠償の分担も、契約条項に落とします。
サポート・SLAの責任
顧客企業からのシステムに関する問い合わせを、提供事業者の窓口で受けるのか、システム提供元の窓口に引き継ぐのかを、あらかじめ決めておきます。
受付時間・対応の目標時間・障害時の連絡経路を文書にしないと、顧客から見たブランド体験が崩れます。
顧客への請求・収納の責任
提供事業者が顧客企業に請求する形(自社収納型)と、システム提供元が顧客企業に直接請求する形(紹介手数料型)では、責任の分かれ方が大きく変わります。
OEM・ホワイトラベルの本来の意義は前者にあるため、自社収納型を前提に契約を組むのが一般的です。WellMil の課金も、この前提に立った二層構造です。
よくある質問
システムを提供する WellMil が、実施者になることはありますか。
ありません。実施者・実施事務従事者の責任は、ストレスチェックを提供する事業者が負うのが原則です。WellMil はシステムを提供する立場です。
受検データは誰に帰属しますか。
パートナー事業者に帰属します。顧客企業との契約・関係・受検データはすべてパートナー事業者のものです。
顧客企業からの問い合わせは、どちらが受けますか。
一次窓口をパートナー事業者、二次窓口を WellMil とするのが一般的です。受付時間・対応の目標時間・障害時の連絡経路は、契約時に取り決めます。
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